【横浜駅徒歩6分の女性専門鍼灸院】
ホルモン数値を安定させたい
不妊治療中の方にとっては気になる各種女性ホルモンの状態。私たちは、東洋医学的な見地から診断、治療を行うことでケアをしていきます。
皆さんよく心配されているFSH(卵胞刺激ホルモン)を例にとって、治療の考え方を記していこうと思います。
高FSHの場合の鍼灸ケア
FSHは脳の下垂体前葉から分泌されるホルモンです。卵巣から分泌され、卵胞の発育を促す卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌を促します。不妊クリニックで計測するE2(エストラジオール)は卵胞ホルモン(エストロゲン)の一種です。加齢や早期閉経によって卵巣機能が低下してきた場合、卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が悪くなってきます。
そうなると、「もっとホルモン出してください!」と脳から分泌されるFSH(卵胞刺激ホルモン)が基準値より多く分泌することで指令を出し、卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌を促します。
FSHの卵胞期の基準値は文献により様々ですが、大体10以下が望ましいとされています。10以上になると卵胞数が少なくなってきている、卵巣機能が落ちてきているということになります。
患者様を診てきて感じるのは、不妊治療を受けていらっしゃる方で、FSHが10以下の基準値となっている方はそんなに多くはいらっしゃいません。
鍼灸師として日々の臨床経験から感じるのは、FSHが15~20以上が普段の数値となる時には、卵子の数が減少し、次第に閉経に向かっていると言えるような気がします。
ただ、こういった卵巣機能が落ちてきた場合でも、常に高値という訳ではなく、高くなったり、低くなったり、時に正常値になったりもしながら、次第に高い数値の割合が多くなり、閉経に近づくという経緯を辿ることが多いです。
ここからは鍼灸、東洋医学と高FSHについて書いてみようと思います。
多くの患者様を拝見していて思うのは、FSHの数値は生殖機能(卵巣機能)低下に影響されると共に、ストレスにも多分に影響を受けているということです。
人は頭で色んなことを思い、考えます。それが過度になれば、ストレスとなり、ホルモンの分泌が乱れるのは良くあることですよね。過度のストレスで一時的に、生理が来ない、異常に早く来た……などの経験談を良く耳にすると思いますし、経験がある方もいらっしゃるかと思います。
東洋医学的に考えても、ストレス過度となると気が滞り、子宮や卵巣を滋養するエネルギー(気や血など)の巡りが悪くなると考えます。そうなると、十分な栄養が卵巣や子宮に届かず、その機能が落ちる場合があります。